〜 Les vendanges 2009 〜

2009年 ブルゴーニュの収穫状況 その2

畑にて、醸造所にて(2009/9/11〜12)

 

 

 
  2009
年、コート・ド・ニュイでの収穫開始のピークは、昨年より2週間余り早めの9/12(土)。

空には時折グレーの雲が流れチラと雨の心配が過ぎるものの、柔らかい日差しと涼しい風が畑を満たす絶好の収穫日和が続いた。

 収穫風景を撮っていると、昨年とまったく同じ写真のように感じてしまう。しかし今年はやはり葉の青さが違う。緑が眩しい。そして黒々と熟したピノノワールを手に、皆が誇らしげに「今年のブドウは綺麗だ!」という。畑や醸造所で出会った風景を、今年も紹介していきたい。

 

最近は収穫したブドウを醸造所まで小カゴで運搬するドメーヌが目に見えて増えたが、この運搬方法もまだ多い。「下のブドウが潰れるのでは?」という懸念はあるものの、絵になる豪快な収穫風景だ。

 

DRC

     収穫開始日: 910日(木)

     撮影場所: ロマネ・コンティ、リシュブル

ロマネ・コンティの収穫は911日、16時頃に始まった。もっとも一言で「コンティ」と言っても、畑は小区画に分けられおり、この日収穫されたのは樹齢の低い一区画のみ。各区画のブドウの成熟度に応じて数回の収穫が行われる。
 

次々と荷台に積まれていくコンティのブドウ


 

ヴォーヌ・ロマネ村、そしてコンティの十字架の上に広がる畑。世界でもっとも有名な畑ゆえ訪れる人が後を絶たず、許可無しには入れなくなった 収穫人は慣れた手つきで、摘んだブドウを畑でも簡単に選果していく(コンティにて)

 

リシュブルにて

 

グロ・フレール・エ・セール

     収穫開始日: 910日(木)

     撮影場所: リシュブル、ドメーヌ

 

選果台には、ベルナール・グロ氏(右)。「これはリシュブルのブドウ。綺麗だろう?」

 

リシュブルにて

 

ベルナール・グロ氏と、息子ヴァンサン(右)

 

セシール・トランブレイ

     収穫開始日: 9月8日(火)

     撮影場所: ドメーヌ

「選果?」と思いきや、実はドメーヌでは初の試みとなる、気の遠くなるような作業が行われていた。その「気の遠くなるような作業」は、セシール曰く「まだオフレコよ」。ともあれ繊細さと大胆さを併せ持つセシール・トランブレイという人、この試みがワインにどう反映されるのか?今から2009年の試飲が楽しみでならない!!!
 

発酵槽に入る前のブドウを手に、セシール

 

「気の遠くなるような作業」を黙々と実践中。従業員もセシールの指揮のもと、士気が高い。

 

ドゥニ・モルテ

     収穫開始日: 9月10日(木)

     撮影場所: ドメーヌ

若き当主アルノー・モルテ氏は、ジョークを連発しながらも仕事は潔癖。この上もなく清潔に保たれた醸造所には、良い感じの緊張感がピシリと流れている。
 

選果台を様々な角度から

 

ロベール・シルグ

     収穫開始日: 9月11日(金)

     撮影場所: ドメーヌ

選果台で作業するムッシューたち、選果メンバーも、メンバーの並ぶ順番も昨年とまったく同じ?和気あいあいと、だが熟練度はピカイチ!そして変わらぬように見える選果風景の中にも、2007年以降に改良した細部の違いがあり、一つずつ細部の変化が近年のロベール・シルグのワインをより洗練されたものに変えている。


 

「選果はおれ達に任せろ!」な、陽気な熟練ムッシューたち

 

除梗機の手前に果梗、下にブドウ果粒。この果粒を以前はポンプで発酵槽まで運んでいたのだが、2007年以降は「ブドウに負担をかけないように」、果粒をケースごと運ぶようになった。


 

「2009年 ブルゴーニュの収穫状況 その3」は、クロード・デュガの収穫風景です!