6/23〜25

〜VINRXPO会場も暑かった!〜

 

 

 

 

今回のORGANISATEUR&今回のチーム・デギュスタシオン

 今回はVINEXPOと、同時に開催された試飲会に参加

 

回のスケジュール

6/23

12:00〜18:00 36人のVin Nature生産者が集まった試飲会(試飲会の名前が無い!フロンサックのシャトー・ムーラン・ペイ・ラブリにて)

ボルドー泊

6/24

10:30〜18:00 La Renaissance des Appellations(ラ・ルネサンス・デ・アペラシオン。ニコラ・ジョリィの呼びかけでビオを実践している73の生産者が、フランスだけでなく世界各地から集まった試飲会)

ボルドー泊

6/24

10:30〜16:00 VINEXPO

帰パリ

 

 今年のフランスは異常に暑く、各地での最高気温が過去最高を記録していることは前回の「生産者巡り 裏話(6/16〜20 暑すぎるぞ、ブルゴーニュ!&ヴァンサン・ジラルダンのエシェゾー最新情報)」でも述べたが、いやはや、ボルドーも暑かった!!!そしてこの猛暑はVINEXPO関係者や出展者にとっても全くの計算外だったようだ。

 VINEXPOの会場となった展示場、通称「Lac(ラック:湖の意)」の本館は文字通り湖に添ってある、「鰻の寝床」状の非常に細長い建物だ。そしてこの建物の両端には臨時会場(H2、H3という名前)が突き出すようにあるのだが(つまり上から見ると細長い凹状である)、ここは臨時ゆえ冷房がイマイチ効かないのである。「冷房が効かない」。これはワインにとってどれほど過酷かは言うまでもなく、テレビではこの臨時会場、問題の「H3」に出展している南アフリカから来た生産者の怒りの声が放映されていた。

「見てよ、このコルク。全部『吹き跡』があるでしょう(画面には見事に吹き跡のあるコルクがアップ)?殆どのワインが全部吹いてしまったわ!!!同じショバ代を払ってこの有様!どうしてくれるのよ、一体。責任は取ってもらうつもりよ」。

 このような怒りの声がH3の出展者から多々押し寄せられたのか、VINEXPO側は急遽H3に追加の冷房装置を投入した。しかしこの冷房装置も威力を発揮するのは午前中が限界のようで、H3に出展していた友人曰く、「朝はズボンをはいているけれど、昼からはスカートにはき替えているわ。暑くてやってられないから」。H3には「ビオワイン・コーナー」もあったが、SO2の添加を控える傾向にある彼らのワインのダメージも相当なものだろう。

 一方お金持ちのシャトーやメゾンは本館に添った庭に屋外の仮設会場を設置しているのだが、これまたなかなか悲劇である。本来なら1年で最も日の長いこの季節、顧客は陽光を楽しみつつ優雅に談話し試飲を進めていく、というのが仮設会場を選んだ出展者が描いたイメージであったはずなのだが、なんせ暑すぎる。あるシャンパン・メゾンでは「みんな白しか試飲しないんだ」と嘆いていた。しかし氷の中で冷やされたシャンパンはまだ絵になるが、何度も冷やされては出されているのであろう、瓶に汗をかいたムートンは、どう見ても暑苦しく絵にならない。なんとなくラベルも水滴でベコベコである。とにかく本館の外に出ただけで、「ムートンよりもビール持ってこい!」と言いたくなる暑さなのである。ああ、暑い。

 ある知人は持参の温度計で赤ワインの温度を測ってみたそうだ。温度計が指した温度は28℃!う〜ん、激ヌルだ〜〜〜!

「6月にしてこの暑さは計算外だった」と語るVINEXPO関係者にも同情するがそこはプロ、やはり「計算外」の一言で終わらせちゃあ、駄目だろう。そして何よりも「H3」に当たってしまった生産者に、本当に同情してしまうのである。とほほ。