7/21〜22

〜夏が戻った、ブルゴーニュ〜

 

 

 

 

今回のORGANISATEUR

 

私一人。

 

今回のスケジュール

 

7/21

パリ発

14:00 Monsieur Jacky RIGAUX訪問、その後情報収集へ

19:00 マルサネ〜フィサン(試飲含む)訪問

ジュヴレイ・シャンベルタン泊

7/22

あああ、アポが取れない!!!

帰パリ

 

 外せない用事があり現地に赴くものの、出発直前まで色々とバタバタ、アポは1件のみで出発。だが行くからには数件訪問したく、いざとなれば現地でアポ取りさ!なんて思っていたものの、見事に玉砕した。そもそも私が訪れたい生産者達は当主自らが畑に出て働いている人たちが殆どで、やっと夏らしくなってきた今日この頃、夏の畑仕事の仕上げに涼しい午前中はとても貴重なのだ。急に仕事を割け、と言われても、であろう。断られつつ(と言うより、既に日中は誰も電話に出ないことが多い)、普段受け容れて頂いていることに、改めて感謝してしまったりする。

 しかし捨てる神あれば拾う神あり。ドミニク・ギュヨン氏(シャトー・ド・ポマール栽培責任者)の案内でプティ試飲と、マルサネ〜フィサンに至る畑を夕刻見て回る。夏至を過ぎてもフランスの日はまだ高く、何よりも栽培責任者との畑散歩(?)は楽しい。土壌や手入れの違いをさり気に説明して頂いた。メルシです。

 

ブルゴーニュの天気事情(7月下旬時点) 〜夏が戻ったブルゴーニュ〜

 

部屋からの朝(7時頃)の眺め。冷涼な空気もパリと違い、朝一番の目覚めの感動がまず大きい!

 このHPでも何度か書いているが、フランスは夏至を過ぎた頃からとても涼しくなってしまった。昨年の後だけに、雑誌や新聞なども涼しさに対する風刺画が溢れかえっている。

 しかし今回の訪問の1週間くらい前、革命記念日(7/14)以降から、気温と共に妙に湿度が上昇し始めた(と言っても日本と比べればカワイイものであるが)。特に雨の多さは、普段は持たない傘を手に「フランスってこんなに雨が降ったかしら?」と、首をかしげたくなるほどだ。そして「暑さ」と「雨を呼ぶ積乱雲」。この2つが揃うと、生産者が案じるのは雹害だ。

 コート・ドール県での雹害は、17日未明から18日にかけてコート・ド・ボーヌで局所的に起こったが(アロース・コルトン、ポマール、ペルナン・ヴェルジュレスなど)、深刻な被害にまでは至らなかったらしい。まずはブドウの成熟期に暑さが戻ってきたことの方が、全体的に見れば重要である。しかしソーヌ・エ・ロワール県で7月20日夜、ラ・ロッシュ・ヴィヌーズ(マコネ)を中心に降った雹は激しく、全滅した区画もあるという。もともと雹害は広域で起こるものではないので同じマコネでも無傷な区画もあるが、現在(7月下旬)区画ごとに、迅速な被害状況の調査・修復が行われているところだ。

 ところで私が一泊した日の夜は、時に空が白くなるほどの落雷と雨(落雷地は少なくとも2〜3キロ以上は離れた森の向こうに思われた)。泊まった部屋からはジュヴレイ・シャンベルタン村の高台やラヴォー・サン・ジャックなど1級畑の連なりを見渡すことができたのだが、雷と水滴に照らされる夜のブドウ畑は、この雲が雹害をもたらすのだと知りつつも、何とも神秘的で美しかった。

ともあれブドウ畑の風景は、今年も天気に左右されながら刻々と変化し続けている。