小さなワインニュース 10月

〜 各ワイン産地の収穫情報 〜


 

 

 当HPでの収穫情報がブルゴーニュの、しかもコート・ド・ニュイ(というかジュヴレイ・シャンベルタン)に限られてしまっているので、各ワイン委員会からの情報にも触れておきたい(フランス食品振興会発行メールマガジンhttp://www.franceshoku.com/」より転載)。ブルゴーニュ同様、情報からはなかなか期待が持てるミレジムになりそうな?

ローヌ

 

ローヌ南部は92日から、ローヌ北部は95日から収穫が始まった。いずれもぶどう畑の衛生状態は良好。南部の夏の天候は、まさしく地中海性気候にふさわしいもので、2003年ほど極端なものではなかった。夏の間、雨は少なかったが、日照に恵まれ、気温は昨年を上回った。色づきが2004年よりも1週間ほど早かったが、収穫もそのまま早めとなった。
 全般的にぶどうはよく熟しており、品質に自信を持つことができ、楽観的になれる年である。
9/8付、ローヌワイン委員会web http://www.vins-rhone.com/ より)

 

シャンパーニュ

 

99日、ヴィルノクス・ラ・グランド(コート・デ・バール地区)で収穫が始まった。大部分の他の村では912日から20日の間に、最も遅い村でも922日には収穫が開始される。

気候的に激しい変動があったが、8月末の高温がぶどうの成熟を早めた。コート・デ・バール地区(シャンパーニュ地方の南)の何箇所かでベト病が発見されたが、ブドウの衛生状態は良好で酸と糖のバランスもよい。

今年認可されるヘクタール当りの収穫高は13,000キロで、そのうち1,500キロは品質保持のための貯蔵、即ち収穫量の少ない年をしのぐための貯蔵分となる。収穫最終日は1020日と公式に定められた。

(9/9付、C.I.V.C. プレスリリース)

 

ロワール

 

萌芽は420日頃と遅かったが、その後の生長は早く、開花(615日〜20)の時には遅れを取り戻し、色づきは815日と、昨年より8日間早くなった。ぶどうの衛生状態は良く、果房は白ぶどうは黄金色に、黒ぶどうもとても色が良い。糖度は上昇しており、8月が涼しく乾燥していたために酸も維持されている。果実は肉付きが良く、口に含むとすでに熟したアロマが感じられる。黒ぶどうはタンニンが適度に熟している。

収穫は99日にルイィで始まり、10日にはカンシーに始まった。
(サントル・ロワールワイン事務局web http://www.vins-centre-loire.com/

 

ジュラ

 

開花が62日から10日と早かったが、その後の生長も、暑く乾燥した夏のおかげで早く進んだ。雨が降ったり、気温が下がったこともあるが、ぶどうの生長に影響はなかった。9月に入り、ぶどうは健全で、糖度も上がり、酸もすばらしい。このため、2005年は偉大なワインが持つすべての側面を備えており、ジュラの歴史の中でも素晴らしい年の一つである。
 95日からクレマン・ド・ジュラ向けのぶどうと、ヴァン・ド・パイユ向けの最良のぶどうの収穫が始まった。その他のワイン(アルボワ、レトワール、コート・デュ・ジュラ)の収穫公示は915日に行われた。シャトー・シャロンの収穫はもっと遅くなる見込みである。
 (9月、ジュラワイン委員会プレスリリース)

 

2005年の予想収穫量

 

農業省の中央統計局(SCEES)91日、2005年のワインの予想収穫量を5,430hlと発表した。このうち、VQPRD(AOCVDQS)2,420hl、ヴァン・ド・ペイが1,490hl、コニャック向け890hl、その他620hl。これは豊作であった昨年を8%下回り、過去5年平均を1%下回る。すべてのカテゴリーで昨年を下回るが、ヴァン・ド・ペイとコニャックだけは、過去5年平均を上回る。
(9/20
La journee vinicole)

全国ワイン同業者連合会(ONIVINS)が発表した91日時点の予想収穫量は、
5,454
hlで、昨年を約8%下回る。(http://www.onivins.fr/